Googleの新プライバシーポリシーと利用規約を読んでつらつらと

※以下、執筆時に私が確認した内容を元に感想等を述べているだけです。なんら保証しませんあしからず。

これまでは Google 全体で 60 を超えるプライバシー ポリシーがありましたが、今回、これらをより短くて読みやすい 1 つのポリシーに統一することにいたしました。
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今回の変更は重要ですので、Google の新しいプライバシー ポリシーと利用規約を是非ご確認ください。これらの変更は 2012 年 3 月 1 日より有効となります。

https://www.google.com/intl/ja/policies/

こういうときぐらい読まないとね。そこ、暇人とか言わない。

新しい Google のプライバシー ポリシーと利用規約を読む必要がありますか?
  
もちろん読んでいただく必要があります。法的な文書は、読み物としては味気ないこともありますが、非常に重要なものです。ですから、初めて Google をご利用になる方も、長年ご利用いただいている方も、ぜひ一読して Google の取り組みをご理解ください。あまり時間がない方のために、こちらによくある質問とその答えを掲載しています。

https://www.google.com/intl/ja/policies/faq/

よくある質問の一番目にこんなのを用意してくれてるわけだし。
で、私が気になった部分を抜粋してみました。

プライバシーポリシー

https://www.google.com/intl/ja/policies/privacy/preview/

  • 個人情報へのアクセスと更新

Google では、Google サービスをご利用になるお客様に対して、常にお客様の個人情報へのアクセスを提供するように努めています。情報が誤っている場合、すぐに更新または削除する方法をお客様に提供するように努めています。ただし、正当なビジネス上または法律上の目的で当該情報を保持する必要がある場合を除きます。お客様の個人情報を更新する際には、お客様からのリクエストに対応する前に、本人確認をお願いすることがあります。
  
リクエストが正当な理由なく何度も繰り返される場合、過度な技術的作業を要する場合(新しいシステムの開発や、既存の方法の基本的な変更が必要になる場合など)、他人のプライバシーが脅かされる場合、あるいは、きわめて非現実的な場合(バックアップ テープ上の情報に関するリクエストなど)、対応をお断りすることがあります。

なんともわかりやすく清々しいポリシーですね。
以前モバゲーが退会後の個人情報を消してくれないという話*1がありましたが、これなら文句も言えなかったのではと思ったり。

  • 情報の保護

2段階認証なんて物があったのか。
SMS(日本では携帯ドメインのEメール)を使ったワンタイムパスワードらしい。

プライバシーポリシーのよくある質問

https://www.google.com/intl/ja/policies/privacy/preview/faq/

匿名化される前の検索エンジンのログが保持されているのはなぜですか?
  
Google は、ユーザーのプライバシー保護、システムのセキュリティ、改革の必要性など、競合するさまざまな圧力の間で適切なバランスを維持しています。IP アドレスを 9 か月後、検索エンジンのログ内の Cookie を 18 か月後に匿名化するのは、このバランスを取るうえで適正だと考えています。

具体的な数字を見たのは初めて。あまり早く潰すとサポートや苦情対処に困るしねえ。

個人情報の開示をどのくらいの頻度で政府より要請されていますか?
  
他のテクノロジー企業や通信企業と同じく、Google は世界中の政府機関より Google のサービスおよびプロダクトのユーザーに関する個人情報の開示を要請されています。このような要請についての透明性を高めるため、Google では政府からのリクエストについてのツールを作成しました。これにより、Google が受け取った要請のうち、主に犯罪捜査に関係している件数がわかります。このツールやこれらの要請の内容について詳しくは、政府からのリクエストについてのツールに関するよくある質問を参照してください。

おもしろい。日本でも何件か要請来てるね。

利用規約

https://www.google.com/intl/ja/policies/terms/

本サービスにユーザーがコンテンツをアップロードまたはその他の方法により提供すると、ユーザーは Google(および Google と協働する第三者)に対して、そのコンテンツについて、使用、ホスト、保存、複製、変更、派生物の作成(たとえば、Google が行う翻訳、変換、または、ユーザーのコンテンツが本サービスにおいてよりよく機能するような変更により生じる派生物などの作成)、(公衆)送信、出版、公演、上映、(公開)表示、および配布を行うための全世界的なライセンスを付与することになります。このライセンスでユーザーが付与する権利は、本サービスの運営、プロモーション、改善、および、新しいサービスの開発に目的が限定されます。このライセンスは、ユーザーが本サービス(たとえば、ユーザーが Google マップに追加したビジネス リスティング)の利用を停止した場合でも、有効に存続するものとします。

例に挙ってるのはともかく、おそらくYouTubePicasaやその他のサービスにも適用されるんだろうと考えると、一度Googleに上げた情報は削除しようともGoogleの宣伝に使われうるということ?

本規約または追加規定に明示的に規定されている場合を除き、Google またはそのサプライヤーもしくはディストリビューターのいずれも、本サービスについて具体的な保証を行いません。たとえば Google は、本サービス内のコンテンツ、本サービスの特定の機能、その信頼性、利用可能性、またはユーザーのニーズに応える能力について、何らの約束もしません。本サービスは「現状有姿で」提供されます。

一部の法域においては、商品性、特定の目的への適合性、および権利の侵害がないことに関する黙示保証などの保証が認められることがあります。法律で許されている範囲内で、Google はすべての保証を排除します。

法律上の最低限の保証を除いて、なにも保証しないよ。見ての通りさ。
というおなじみのフレーズ。
「幸運なことに」しばらく安定して使えているだけです。

いかなる場合においても、Google ならびにそのサプライヤーおよびディストリビューターは、合理的に予測することができない損失または損害については、何らの責任も負いません。

自然災害とかね。今はそれも予測しないといけないのかな。

本サービスを事業者のために利用する場合、その事業者は本規約に同意するものとします。かかる事業者は、Google とその関連会社、役員、代理店、従業員を、本サービスの利用または本規約への違反に関連または起因するあらゆる請求申し立て、訴訟、法的措置について、請求申し立て、損失、損害、訴訟、裁判、告訴から生じる法的責任および費用、弁護士費用を含め、免責および補償するものとします。

事業者による利用ってつまり営利目的の話か。
ここまでの条項で十分免責してるように思えるのだけど、まだ書き足りないのだろうか。

ユーザーが本規約を遵守しない場合に、Google が直ちに法的措置を講じないことがあったとしても、そのことによって、Google が有している権利(たとえば、将来において、法的措置を講じる権利)を放棄しようとしていることを意味するものではありません。

「おい、前やったときは何も言わなかったのに、なんで今度は怒るんだよ!」
「前は前、今は今だ」